活性化事業におけるリスク秩序の構築へ

 中心市街地活性化のためには、大なり小なり道路、駅前広場など都市基盤施設の整備、建物の整備が必要になります。市街地再開発事業や土地区画整理事業などの面整備事業の導入が望まれる地域もあるでしょう。地域ポテンシャルにみあった投資可能額を見極めたうえで必要な面整備事業の導入が検討されるべきですが、こうしたハード事業については初動資金の調達、事業化、権利調整、商業(企画、ゾーニング、テナントミックス、管理システム等)、建築等の様々な専門家が必要となります。このような街のハードに対する投資の推進機関としてTMOが成功している事例が少ないのは、こうした民間の専門家群が働きやすい事業化基盤(初動資金の調達、リスク分担、意思決定システムなど)とプロジェクト・マネジメント手法が確立されていないことが要因として考えられます。また、市街地整備改善事業の実施主体(公益施設等の整備や土地の先行取得等を行う公益法人)として位置づけられた中心市街地整備推進機構にいたっては指定事例が極めて少なく、制度的に十分に機能していない状態です。

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 都市再生にからむ不動産事業においてはPFI、SPC、ファンド等の新しい多くの制度、手法が定着しつつあります。中心市街地活性化事業(特にハード事業)における多くのリスクを如何に適切に分散し、管理するか、中心市街地の活性化に向けた都市計画手法、公的支援策が出揃ってきつつあるなか、活性化の効果があがり、実効性のある事業スキームが求められています。
 中心市街地の中心性を担保する都市計画が定められ、重点的かつ重層的な支援策のもと、自己責任を自覚したうえで活性化事業に熱意を持ちリスクを負う人々に対しセーフティネットを用意し、十分な成果報酬がえられる仕組みがなくては活性化事業の進展はないものと考えられます。

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