おわりに
メインストリートプログラムを調べてみて、住民の意識改革、そして地域経営の視点が重要視されているように感じられた。街が沈滞化した背景には経済、環境等の外的要因もあるが、そこに住む住民意識の内的要因も重なっていることを再認識させ、自らの手により再生を着実に進める支援をしている。正にその過程はハード整備だけでない、地域コミュニティの再生でもある。
スポンサードリンク
しかし、現実として時間と人を掛けた事業は資金的課題を抱えることにも繋がる。日本のまちづくりにおける資金助成は、補助金を基本としており、公的資金が切れると活動継続が困難になることが多い。米国制度に見るBIDやTIF、CRA(地域再投資法)と言った地域に還元される社会システムは、それぞれ地域特性に合う独自のビジネスモデルが構築可能とし、NPOなどの民間組織の活動を支え、再生を促すインセンティブへと繋がっていると思われる。今後の日本の地方分権社会においては、都市計画のフレキシビリティが増すことを期待したい。
最後に、日本の密集市街地がみな歴史的ストックを抱えているとは思えないが、何か小さなことでもその街の歴史を掘り起こすことが、まちづくりへ住民が参加するインセンティブとなるのではなかろうか。
また、メインストリートプログラムのアプローチ手法を通して、日本の密集市街地再生を重ねてみたが、密集再生における大きな課題がひとつ抜けている。それは日本は木造家屋が多いため、地域資産の活用と言えども防災性確保の課題が残る。具体的な改修技術については、ナショナルトラスト等保全活動を担う組織の技術と思われるが、今回はそこへは触れていない点をご了承いただきたい。地域コミュニティの再生が何よりも防災性向上に繋がることを期待して・・・
(参考)
1 National Trust for Historic Preservation(http://www.nationaltrust.org/)
2 National Main Street Center(http://www.mainstreet.org/)(翻訳して本文へ活用)
3 街なか再生全国支援センター(http://www.sokusin.or.jp/machinaka/)
4 住まい・まちづくり活動推進協議会(http://www.aihc.jp/index.html)
スポンサードリンク
