はじめに
現在、多くの中心市街地はスプロ-ル化が進み、郊外へ人口重心が移動し、郊外型ショッピングセンターの隆盛によって既存市街地における商店街の衰退が著しく、中心部の空洞化が様々な問題を生み出しています。建物の密集している中心市街地は、商店街の衰退によって、一層、防災上、環境上の問題を深め、街区全体のあり方を見直さなければならない状況にあります。
このような中で、既成市街地における問題地区を再編する代表的な手法であり、比較的経済変動の影響を受けにくいとされてきた区画整理事業においても、土地の価格差の増大によって合意形成が困難となり、難航を余儀なくされるケースが多く見られるようになっています。
本稿では、既成市街地における土地区画整理事業の事業化する上での課題を、過去の事例から分析し、新しい打開策の可能性について考察を試みます。
なお、既成市街地内での区画整理事業の90%以上が市町村施行であることから、ここでは施行主体が市町村であることを前提で述べることにします。
