おわりに
発展途上国に派遣されて、経済問題を嘆いてもしかたありません。これが、解決されれば、相当の問題が解決されるはずです。お金がない状況では、いろいろな工夫が求められるわけですが、それを考える技術者が不足しているのは、都市計画業務にとってはつらいところです。ジンバブエの教育水準は決して低くなく、中学校を卒業した学生は、公用語という理由もありますが、一般的な日本人の高校生よりも英語を話せます。しかし、せっかく採用した人材が、よりよい条件(お金)を求めて、半年もせずに、カウンシルを去ったりする状況では、なかなか技術は継承されません。つまり、人材はいるのに育てられないのです。このような状況の中、派遣当初、一緒に動くことが多かったスタッフの一人は、カウンシルが費用を出して、首都のハラレ工科大学で都市計画の勉強をさせていました。帰国するときに、彼に首都で会ったのですが、卒業してもカウンシルに戻って都市計画業務を続けると話していました。現在も、そのとおりに働いているようなので、うれしく思っています。
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発展途上国の行政組織は、一般に学歴重視の傾向が強いようです。私の派遣先も例外ではなく、重要なポストにはジンバブエ大学の卒業生を採用していましたが、「上昇志向」の強い彼らは、すぐによりよい条件の職場、さらには国外に出て行ってしまいます。学歴に囚われずに、地元出身の人材をじっくりと育てられるようなシステムが望まれますし、これを手助けするような「援助」ができればと思いますが、これもなかなか簡単ではありません。ただ、発展途上国に対する援助の方向性のひとつではないかと思います。

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